尚文出版

こころをこめた「本」づくり 尚文出版株式会社

コラム

 兼好の無心状

 

夜も涼し 寝覚めの刈穂 手枕も
    真袖も秋に へだてなき風

 

『徒然草』の作者、兼好法師が頓阿(とんあ)法師に送った歌です。
この歌には、「沓冠(くつかむり)」という和歌の技法が使われています。兼好の意図がわかりますか。
まず各句の最初の文字をたどり、次に後ろから最後の文字をたどってみましょう。
「よね(米)たまへ ぜに(銭)もほし」と無心しているのです。

 

ちなみに、頓阿法師からの返事は

 

夜も憂し 妬く我が背子 果ては来ず
    なほざりにだに しばし訪ひませ

 

でした。さて、お米とお金はもらえたのでしょうか。

※答え:カーソルをイラストに合わせてください。

『徒然草ベストセレクション 用言の学習』より